― エクセルから卒業する組織のつくりかたー
誰もがエンジニアになれる時代が来たという事実

こんにちは三木智弘です。
僕は昨年東京大学を卒業し、在学中に経営再生していたプロスポーツチームを売却したため現在は福岡で地方創生の学校を作っている。

今回のnoteではアプリ開発によって社内をAX(AIを使って飛躍的に生産性を向上させ、会社を変容させること)について書いているが、2ヶ月前まで僕自身はエンジニアが使うGitHubも、データベースも、Vercelも、正直よく分からなかった。コードはほとんど書けないし、いまだに名前くらいしか知らずに使っている。

そんな僕が、2026年3月から4月までの2ヶ月間で、社内アプリを10本立ち上げた。AIアシスタント「Claude」との対話だけで、だ。

これは、福岡で次世代リーダー育成団体「NEO福岡」を運営する一経営者が、組織を「エクセルから卒業」させていった62日間の記録である。

このシリーズは、全4本でお届けする。どの記事から読んでも読めるので気になるものだけでもみていただけたら嬉しい。

【第1弾:全容編】 東大卒非エンジニア社長が、ClaudeAIと2ヶ月で社内業務を全てアプリ化した話(本記事)

【第2弾:技術編】コードが書けない社長が選んだ、たった3つの道具 ― 業務アプリを動かす最小の仕組み

【第3弾:実践編】 非エンジニア経営者のClaude活用パターン20選 ― 明日から使える指示文テンプレ集

【第4弾:組織変革編】ミスを責めず、みんなでAIを育てる文化がAXを進める ― 社内導入の現実、この視点が最初からあれば良かった

同じく地方で組織を運営する経営者・リーダーの方々には会社をAIで変容させるヒントだと思って是非読んでいただきたい。技術書ではない。AIで会社をつくり変えるとは何だったのか、その手触りを残しておきたい。


第1章:始まりは「会計ソフトを可視化したい」という願いだった

きっかけは、まったく華々しくなかった。

NEO福岡では会計にマネーフォワードを入れている。データはある。仕訳も自動連携されている。なのに、肝心の「経営判断に使える形」になっていなかった。

毎月やっていたのはこういう運用だ。マネーフォワードからCSVをダウンロードして、エクセルに貼り付ける。関数とピボットでなんとか月次PLの形にする。グラフを作って、経営会議で見せる。

つまり、データはデジタルなのに、加工はアナログだった。

僕がほしかったのは、もっと単純なことだ。リアルタイムに数字が見たい。「もし2人人を雇ったらを月末残高がいつ、いくらになるのか」「来月大きなイベントがあるから普段と月次の財務が変わるけどどうなるのか」をボタン1つでシミュレーションしたい。会議のたびにエクセルを開きたくない。

最初は外注を考えた。見積もりも取った。だが、要件定義の段階で諦めた。自分が何をほしいのか、エンジニアに伝わる言葉で説明できなかったからだ。

「ダッシュボードを作りたい」と言ったところで、画面のイメージも、必要な機能も、データの流れも、自分の頭の中では整理されていない。「とりあえず会計ソフトと連動して、いい感じに見えるやつ」では、誰も作れない。

外注は無理だった。かといって自分で作れるわけもない。
半年くらい、その状態で止まっていた。


第2章:エクセルからの卒業を決意した日

毎月の経営会議の前は、いつも修羅場だった。

僕がやっていたのは、エクセルファイルを開いて、資金繰りを一円単位で手入力で確認する作業だ。会計ソフトの数字と見比べながら、入金予定と支払予定を突き合わせる。漏れがないか、ズレがないか、目視で何度も確認する。

毎回ギリギリで、間に合うかどうかの瀬戸際だった。

それでも、結局は揃わない。現場の細かな経費が締めまでに上がってこなかったり、領収書が遅れて出てきたり、立替精算が後出しで発覚したり。会議が始まる直前まで数字が動き続ける。

さらに厄介なのが、フォーマットの作り直しだ。年度が変わると会計項目が変わる。月次で見たい切り口が変わる。新しい事業が始まれば新しい列が必要になる。そのたびに僕は、エクセルの関数を組み替え、ピボットを作り直し、グラフのリンクを貼り直していた。

これが、毎月だ。本当に、非効率だった。

会計の数字を見るためだけに、半日が消えていく。経営判断のためのデータ整備に、経営者本人の時間が削られていく。これは何かがおかしい、とずっと思っていた。

そんな矢先、ある日、ふと思ったのだ。

このエクセル、まるごと──

Claudeに、渡してみたらどうなるんだろう。

半信半疑で、チャットウィンドウにエクセルファイルをそのままドラッグした。シート構成、関数、データの意味を簡単に説明して、こう書いた。

これをWebアプリにしてほしい。社内で使えるダッシュボードにしたい。

数分後、手元には動くプロトタイプがあった。

完璧ではなかった。デザインは素朴だったし、まだ自分のPCでしか動かなかった。だが、確かに動いていた。月次の経費が表示され、グラフが描かれ、フィルターもかけられた。

PL,CFのシュミレーションを作成して会計データを保存できる。マネーフォワードからの自動仕分け機能もあるので税理士業務が全て0になった記念すべき日である

その瞬間、頭の中で何かが切り替わった。

これまで「エクセルでなんとかする」が当たり前だった。エクセルが壊れたら直す、足りない機能はマクロでなんとかする、共有はメール添付。それが業務の前提だった。

でも、この前提を変えていいんじゃないか。エクセルでやっていることを、ぜんぶClaudeに渡せばいいんじゃないか。

その日、僕は決めた。
社内のエクセルを、ぜんぶClaudeに食わせて、アプリに変える。

ここからの2ヶ月で、10本のアプリが立ち上がることになる。


第3章:データベースとデプロイって何だ?
自動バグ修正という衝撃!

プロトタイプはできた。だが、ここからが本当の始まりだった。

動くアプリが手元にある。でも、それは僕のパソコンの中だけで動いている。社内で使うには、誰でもアクセスできる場所に置かなければいけない。データも、僕のパソコンの中ではなく、どこかに保存しておく必要がある。

ここで僕は、知らない単語の壁にぶつかった。

Supabase(データベース)、Vercel(公開先)、GitHub(ソースコードの保管庫)。Claudeが当たり前のように使うこれらの単語は、僕にとって全部はじめましてだった。

「Supabaseに2つのSQLファイル入れましたが、それで完了ですか?」みたいな素朴な質問を、Claudeに何度ぶつけたか分からない。

Vercelの初期設定では、Next.jsを誤って選択してしまった。何が違うのか分からないまま「とりあえず推奨されてるやつでいいか」と進めて、後で詰まる。「データが表示されません」と泣きついては、エラーログの読み方を一から教えてもらう。

普通なら、ここで挫折する。本当に何度も、心が折れかけた。

でも、折れずに済んだ理由が1つある。
Claudeは、自分でバグを見つけて、自分で直してくれる。

エラーが出る。Claudeに「動きません」と画面のスクショを送る。Claudeはコードを読み直し、原因を推測し、修正案を出してくれる。それでもダメなら、ログを取る指示を出してくれる。ログを貼ると、また次の手を打ってくれる。

この往復を、Claudeは何回でもやってくれる。怒らない。呆れない。「さっきも同じこと言いましたよね」と言わない。

これが、非エンジニアが開発できる最大の理由だった。

「コードを書ける人がAIで効率化する」のは、想像できる話だ。
でも本当に革命的なのは、コードを書けない人が、AIで開発者になれることだ。

僕がエンジニアになったわけじゃない。Claudeと組んだら、結果としてエンジニアの仕事ができるようになった、という話だ。この違いは大きい。


第4章:API(googleなど外部サービス)連携と認証の難所、そしてClaude Codeへ

単一のHTMLファイルで動く個人用アプリは、わりとすぐ作れるようになった。だが、「チームで使う」となると、難易度が一気に上がる。

特に苦労したのが、API連携ログイン認証だ。

Googleアカウントでログインできるようにしたい。マネーフォワードのデータを取り込みたい。Slackに通知を飛ばしたい。これらは個別に作ろうとすると、それぞれにAPIキーの取得、認証フローの設計、エラーハンドリングが必要になる。

ここで何度も詰まった。「OAuth」「リダイレクトURL」「環境変数」。聞き慣れない単語が次々と出てくる。Claudeチャットに何度も助けてもらったが、画面を見ながらじゃないと進まない場面も増えてきた。

転機になったのが、Claude Codeへの移行だった。

Claude Codeは、ターミナル(黒い画面)で動く開発専用のClaudeだ。チャットUIと違って、ファイルを直接読み書きできるし、コマンドを実行できる。最初は「黒い画面、無理…」と思っていたが、使い始めたら一気に世界が変わった。

そして極めつけが、Claudeのgoogle Chrome連携だ。

これが本当にすごい。Claudeが、僕の代わりにブラウザの画面を操作してくれる。

たとえばマネーフォワードと連携する時。普通なら、マネーフォワードの管理画面でAPIキーを発行して、設定を確認して、それをコードに貼り付けて、と何ステップも踏む。Claude Codeは、それを画面を見ながら自分でやってくれる。「この画面でこのボタンを押して、このキーをコピーする」を全部自動で。

僕のやることは、「マネーフォワードと連携したい」と伝えるだけになった。

Claudeチャットだけでも、アプリは作れる。
でも、チームで運用するレベルになると、Claude Codeに乗り換える価値がある。

「指示書を書く人」から、「画面を見ながら横で並走してもらう人」へ。Claudeとの関係性が、ここで変わった。


第5章:エクセルもNotionも、ぜんぶダッシュボードアプリにする

経費管理アプリが軌道に乗った頃、次の課題が見えてきた。

OKR(目標管理)が、ぜんぜん回っていない。

NEO福岡では、OKRをエクセルで管理していた。各メンバーが期初に目標を入力して、月次で進捗を更新する。シンプルな運用のはずだった。

でも、致命的な弱点があった。

**週次の推移が見えない。**目標に対して、今週はどれくらい進んだのか。先週と比べて、加速しているのか、止まっているのか。エクセルでは、その変化が分からない。数字を上書きしてしまうと、過去の推移が消えてしまう。

**誰がいつ記入したかも分からない。**最終更新日は出るが、誰が、いつ、どの数字を、いくつから動かしたのか。記録が残らない。だから、「これ、ちゃんと更新してる?」を確認するために、毎回口頭で聞くことになる。

そしてもう1つ、会議や各部署の情報管理はNotionでやっていた。議事録、プロジェクトのドキュメント、メンバーのナレッジ。情報は確実に集まっていた。

でも、Notionにも限界があった。

**可視化のバリエーションが、足りない。**Notionはデータベースとしてはよくできているが、ダッシュボード的な「ひと目で状況が分かる画面」を作るのは苦手だ。グラフのカスタマイズ性は限定的だし、複数のテーブルを跨いだ集計は重い。

そして何より、メンバーが使い慣れていないと、入力されない。Notionの構造(データベース、ビュー、リレーション)は、慣れている人には便利だが、慣れていない人には壁が高い。プロパティの編集ひとつで戸惑う。結果として、入力がバラバラだったり、そもそも記入されなかったりする。

エクセルもNotionも、それぞれに良さがある。でも、組織で「全員が同じ温度で使う」ためのツールではなかった。

ならば、これもアプリにしよう。

OKR目標管理ダッシュボードを作った。ドラッグ&ドロップで並べ替えができて、リアルタイム同期で複数人が同時に編集できる。Light/Darkの2テーマ。月次のマイルストーンがバー形式で見える。

そして何より、週次の推移が自動で記録される。誰が、いつ、何を更新したか、すべてログに残る。

会議や情報管理用には、別のダッシュボードを立てた。会議のアジェンダ、決定事項、ネクストアクション。各部署のKPI、メンバーの稼働状況。すべてが、ひと目で状況が分かる画面になった。

リリースしたら、メンバーが見るようになった。

ここで、僕の中で線が引かれた。

社内のエクセルとNotionは、すべてダッシュボードアプリに置き換える。

エクセルは、入力フォーマットとしては優秀だが、可視化と履歴管理が弱い。
Notionは、ドキュメントとしては優秀だが、ダッシュボード化と入力ハードルに弱い。
そして、どちらも「ひと目で状況が分かる」状態をつくれない。

組織が見えるようになるためには、専用のダッシュボードアプリを作るしかなかった。

そこから先は加速した。経費管理、OKR、パートナー企業管理、プロジェクトマネジメント、採用面接の選考管理。次々とアプリ化していった。

2ヶ月で立ち上げたものを並べると、こうなる。
業務ダッシュボード:5本
経費管理/OKR管理/パートナー企業管理/PM管理/採用選考管理 /PM管理/日常業務管理/財務管理
/イベント運営管理/営業管理
AI連携・統合構想:1本 CEO補佐AI(議論中) 

合計10本。すべて、Claudeとの対話だけで作った。


第6章:なぜやるのか ― すべては「可視化」のため

ここで、立ち止まって考えたい。
なぜ僕は、こんなにも次々とアプリを作っているのか。

「便利になりたいから」では、説明として浅い。本当の動機は別にある。

会社の情報を可視化して、適切に意思決定するためだ。

経営者の仕事の8割は意思決定だと、よく言われる。だが意思決定の精度は、データの可視化に強く依存している。

エクセルに散らばったデータでは、判断が遅れる。判断が遅れれば、機会を逃す。判断が間違えば、リソースが無駄になる。経営は、見えていないものに対しては手を打てない。

だから、見えるようにする。

経費が今月いくら出ているか、ひと目で分かる。OKRの進捗がリアルタイムで見える。パートナー企業との関係が、最後にいつ何を話したか分かる。採用候補者の評価が、面接者ごとに比較できる。

この「見える」が増えていくと、経営の解像度が上がる。解像度が上がれば、判断が早く、正確になる。

AIで内製化する本当の目的は、コードを書けるようになることでも、ツールが増えることでもない。
会社が見えるようになることだ。

僕は、エンジニアになりたかったわけではない。経営者として、見えていないものを見たかっただけだ。


第7章:社内導入はマジで大変、「ミスを責めない文化」がAXの分水嶺

ここまで読むと「順調にいったんだろうな」と思われるかもしれない。違う。

アプリは作れた。でも、メンバーは使わなかった。

新しいアプリを朝会で共有しても、メンバーは何も言わない。
ただ、これまで通りエクセルを開いて、Notionを使い続ける。
ただ、静かにスルーされる。

これが、最初の現実だった。

でも、僕は意外なほど落ち込まなかった。
代わりに、こういう疑問が湧いてきた。

なぜ、使わないんだろう?
どうやったら、みんなが使うようになるんだろう?

そして気づいたことがある。

AXは、技術の問題じゃない。文化の問題だ。

AX(AIトランスフォーメーション)を進めるために必要なのは、立派なアプリじゃない。組織の中に、ミスを責めず、みんなでAIを育てる文化が必要だ。

新しいアプリには、必ずバグがある。データが消えることもある。
そのとき「誰がやった」「なんでこんなミスを」と責める空気だったら、メンバーはもうアプリに触らない。

逆に、「あ、バグ見つけたんだ、ナイス報告」「データ消えたの、設計が悪かった、ごめん」と返せる組織なら、メンバーは安心してアプリを使い、フィードバックをくれる。

実は僕も、何度もデータベース設計のミスをした。社員が入力したデータが何度も飛んだ。
それでも社員は「あ、消えたんですか?また入れますね」と笑って許してくれた。
この姿勢に救われたから、僕はAXを止めずに済んだ

アプリは「経営者が作って、メンバーが使うもの」ではない。
組織全員で、一緒に育てていくものだ。

この詳細は、第4弾(完結編)で書く。


第8章:カギは「マイページ」だった

文化の話と並んで、もう1つ、社内導入で学んだ最大の教訓がある。

経営者は、アプリを「管理する側の目線」で作りがち、ということだ。

最初に作ったアプリたちは、僕の頭の中の理想で設計されていた。データが集まる構造、KPIが見える構造、承認フローがある構造。経営者として「ほしい情報」が並んでいた。

メンバーから見ると、それは「入力させられるだけのツール」だった。

メリットは経営者にしかない。負担はメンバーにある。これでは使われない。当たり前だ。

発想を逆転させた。

メンバー一人ひとりの「マイページ」を起点に作る。

マイページに、自分の今日のタスクが見える。自分の進捗が見える。自分の評価が見える。自分が関わっているプロジェクトの状況が見える。自分の経費精算の進み具合が見える。

つまり、メンバーにとってのメリットを、画面の中心に置いた

そうしたら、メンバーが日常的にアプリを開くようになった。「自分のことが分かる場所」だから、自然に開きたくなる。

そしてその副産物として、経営者である僕がほしかったデータが、自然に集まるようになった。みんながマイページを使えば、組織全体のデータが勝手に集まっていく。

ユーザー(社員)が困っていることを解決する道具を作れば、結果的に経営者も助かる。
順番が逆だと、誰も使わない。


第9章:Google連携、タスク1ヶ所、会議ビュー

導入の壁を越えるために、もう3つ、効いた打ち手がある。

Google連携は最強

メール、カレンダー、Googleドライブ。日本の組織のほとんどが、すでにGoogleのワークフローの上で動いている。

NEO福岡のアプリでは、マイページのダッシュボードから、こんなことができるようにした。

メール対応
受信メールが、優先度ごとに自動で仕分けされてマイページに表示される。「これに返信したい」と思ったら、2クリックでAIが返信文書を考えて、Gmailの下書きを自動で作ってくれる。あとは内容を確認して送信ボタンを押すだけ。

Googleドライブ検索
「先月の経営会議の議事録、どこだっけ?」と聞けば、Driveの該当ファイルが出てくる。フォルダ階層を覚えなくていい。AIが探してくれる。

カレンダー調整
「来週、AさんとBさんとCさんで1時間ミーティングを入れて」と指示すれば、3人の空き時間を自動で見つけてカレンダーに登録してくれる。

Slack自動通知
そして、必要なことはすべてSlackに自動通知される。メンバーは「Slackさえ見ていれば、見落としはない」状態になる。

タスクは1ヶ所に集める

タスクが、エクセル、Slack、メール、Notionに散らばっている組織は、どんなに優秀なメンバーがいても回らない。

NEO福岡では、タスクの入力場所を1つに統一した。アプリのタスク欄。それ以外の場所では、タスクを「依頼」しないルールにした。

最初は不便がる人もいた。でも1ヶ月もすると、「あの場所を見ればいい」が習慣になった。

会議ビューが組織を変える

これが一番、効いた。

仕事の3分の1以上は、会議だ。だが、会議を適切にアジェンダ設定して、ファシリテートして、決定事項を残して、ネクストアクションをアサインするのは、実は難易度が高い。

そこで、会議のフローをアプリに組み込んだ

会議の前にアジェンダを必ず登録する欄がある。会議中に決定事項を入力する欄がある。決定事項を入力すると、自動でネクストアクションのアサインフォームが出る。アサインされたタスクは、その場で本人のマイページに飛ぶ。

これだけのことだ。だが、これだけで「誰が司会をやっても、確認すべきことが確認される」状態がつくれた。


クロージング:AIで会社をつくり変えるとは

2ヶ月で10本のアプリを作った。
でも、本当に変わったのは、アプリの数ではない。

組織の中に、3つの合意がつくれた。

  1. エクセルから卒業しよう。 不便な前提を、当たり前にしないこと。

  2. ミスを責めず、みんなでAIを育てよう。 組織で道具を育てる文化を持つこと。

  3. メンバーが楽になるツールを作ろう。 経営者の都合より、ユーザーの体験を優先すること。

この3つが組織にできてしまえば、もう以前には戻れない。アプリを作るスピードよりも、組織がアプリを使いこなすスピードが上がる。経営者が指示しなくても、メンバーが「これも自動化できそう」と言い出すようになる。

AIで会社をつくり変えるというのは、コードを書くことじゃなかった。
こういう合意を、組織につくることだった。

いま振り返って、そう思う。


福岡で東大スタートアップとAX研修を共催しています

最後に、ひとつだけお知らせを。

僕たちNEO福岡は、次世代リーダー育成の一環として毎月福岡でAI研修を共同開催しています。
NEOの会員企業であるORENDA WORLDのグループ会社・東大発スタートアップA.I.KENとの共創で運営する研修です。

NEO福岡自体は、AXの専門家ではありません。
次世代リーダー育成を、地方から推進する団体です。
だからこそ、AIの専門家であるA.I.KENと組むことに意味があります。

A.I.KENの研修の特徴は、組織変容に重きを置いていること、そして実際に動くものを作るところまでやること。
座学で終わらず、受講者が自社の課題からAIを活用したシステムを提案・開発し、成果を発表する「未来ドリル」方式。
累計受講者数700人超、満足度98%、行動変容率89%という実績がある。

僕がこの2ヶ月でアプリを10本作れたのも、実際に会社で研修を受けてこうした流れの中で得たナレッジが土台にある。

正直、今AXに動かない会社は、数年で厳しくなります。
でも、それ以上に伝えたいのは、AXを通じて共に未来を創る仲間を増やしたいという思いです。
AXは目的ではなく、すべての組織がいずれ通る道。
だからこそ、先に歩いた者として、早くナレッジをシェアしたい。

「自分の会社でもやってみたい」と思った方は、ぜひ見学ツアーから。


お申し込みフォーム | NEO


2026年5月8日(金)福岡で開催。経営者・マネージャー向けAI研修体験ツアー。10社限定・先着順でお申込受付中。


neo-ai-camp.vercel.app



詳しくは第4弾(完結編)で書いています。


シリーズ予告

このシリーズは、全4本でお届けします。

  • 第1弾:東大卒非エンジニア社長が、ClaudeAIと2ヶ月で社内業務を全てアプリ化した話

  • 第2弾:コードが書けない社長が選んだ、たった3つの道具

  • 第3弾:非エンジニア経営者のClaude活用パターン20選 ― 明日から使える指示文テンプレ集

  • 第4弾:ミスを責めず、みんなでAIを育てる文化がAXを進める ― 社内導入の現実、東大卒社長の挫折と気づき(完結編)

同じく地方で組織を運営する方の参考になれば嬉しい。
ご質問・ご感想、ぜひコメントで。